昨今の介護支援 ~成年後見制度について~
参加者は19人でした。
目まぐるしく変わる介護保険制度と、高齢社会にともない申請が倍増している成年後見制度について、この道のエキスパートであるソーシャルワーカーを講師にお招きして勉強しました。
介護保険制度の話に先立って、少し時間をいただき熱中症の話をしました。6月に入り急に気温が上がり、暑さに適応できない人が体調を壊してクリニックに連日受診されています。
熱中症は、体の中と外気温の「差」によって引き起こされる体の不調のことで、体温調節の異常によっておこります。まだ暑さにカラダが慣れていない時期におこりやすく、例年7月になってみられることが多いのですが、今年はすでに6月から増えました。
熱中症の予防や対処法はテレビ新聞で繰り返し報道されていますが、あえてセミナーで強調したのは「暑熱順化(暑さに慣れる)」という言葉です。
人の身体は多少の暑さには慣れてくるもので、暑い環境で運動や作業を始めてから3~4日経つと、汗をかくための自律神経の反応が早くなって、人は体温上昇を防ぐのが上手になります。3~4週間経つと、汗に無駄なミネラルを出さないようにするホルモンが出て、熱けいれんやミネラル欠乏による症状が生じるのを防ぎます。
逆に急に暑くなった日に屋外で過ごした人や、久しぶりに暑い環境で活動した人は、熱中症になりやすいのです。
上手に発汗できるよう、早いうちから徐々に暑さに身体を慣らすよう工夫する、これを暑熱順化といいます。
毎年この時期登場する、夏の疲れと息切れに効く「生脈散(しょうみゃくさん)」という漢方をいただきながら、お話しさせていただきました。
次に介護保険制度のことです。
講師の社会福祉士の大山さん、本田さんとは以前同じ病院で仕事をしていました。回復期病棟という長期間リハビリを必要とする入院患者さんに対し、退院後在宅生活をスムーズに行えるように、医師、看護師、介護士、理学・作業・言語療法士、社会福祉士がチームを組んで在宅生活をイメージしプランニングしていくのですが、そのコーディネート役を担うのが社会福祉士です。
医療的側面だけでなく患者やその家族、家庭環境や経済状況、地域の医療サービス、利用可能な社会資産など、あらゆる側面を熟知しておく必要があります。いつも頼もしい仲間として仕事をさせてもらっていました。
本日の講演内容も非常にわかりやすく、改めて大変勉強になりました。
使用されたスライドをそのまま添付しますので、参考にしていただけたらと思います。
残念ながら、成年後見制度については紙資料でしたので、ご説明することができませんが、次回も是非詳しいお話をお伺いできたらと思います。
大山さん、本田さん、お忙し中どうもありがとうございました。これからも病院診療所連携をとおしてお世話になります。よろしくお願いします。
【資料スライド】
介護保険について