夏季特別セミナーは、大人も子供もいっしょに楽しく学習できる体験型セミナーです。
テーマは、昨年にひきつづき「薬、つくってみよう!」です。

台風6号「ナーリー」が近づく怪し気なお天気のなか、37人もの大勢の参加者がありました。
今回もクリニックのスタッフのほか、薬剤師の嘉山翔子先生、山本千慧先生にご協力いただきました。

前半は薬の歴史や薬ができるまでを勉強しました。

つぎに調剤薬局の仕事について嘉山翔子先生に実際の写真を見ながら説明していただきました。

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後半はいよいよ薬つくりです。
4つの実験テーブルに分かれてもらい、まず入浴剤をつくりました。
蓬(よもぎ)10gがどれくらいのボリューム感があるのか実際に計って感じてもらいました。

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二つ目は煎じ薬をつくりました。桔梗石膏(ききょうせっこう)の構成生薬である桔梗、石膏、生姜、大棗、甘草の生薬を刻んだものを実験テーブルごとに配り、色や匂いを観察してもらいました。
そして実際の生薬の写真をお見せして、どの生薬のどの部分が漢方として使われているのか、グループで考えて発表してもらいました。
次に刻み漢方を秤量して煎じ薬をつくり、ちょうどセミナーの終わるころに試飲してもらうことにしました。

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三つめは粉薬をつくりました。粉薬を作る前に薬包紙の包み方を大きい色紙で練習しました。
乳鉢に乳糖と抹茶をいれすり棒で丁寧に混ぜます。そして薬包紙に10g計り包みます。
刻み漢方とちがい乳糖は扱いにくく、こぼさないように薬包紙で包むことも大変で、大人の参加者も真剣な表情でした。

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四つめは軟膏をつくりました。基剤に使用する白色ワセリン(プロペト軟膏)にメントールを混合し、10gの軟膏容器にへらで丁寧につめます。
正しく混ぜ、正しい量を詰めるだけでなく、きれいに入れることがけっこうむずかしく苦戦していました。

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五つ目は一包化機器の体験です。ラムネを錠剤にみたててどのように一包化されていくのか間近に見ることができました。

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六つ目は古い調剤機器である薬研(やげん)体験です。最近まで生薬を刻んだりつぶしたりするときに実際に使用されていた薬研で刻み生薬をつぶしてもらい、手応えをたしかめてもらいました。
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最後は、出来上がった桔梗石膏の煎じ薬を全員で試飲しました。
桔梗石膏はのどの痛みが強い時に使用する漢方です、少し甘みがあって飲みやすい味でした。

 以上、駆け足で2時間半、グループで大いにもりあがり、初めて出会った人も大人も子供も、セミナーが終わるころは顔なじみになって笑顔でいっぱいになりました。

また来年も、楽しい企画ができたらと思います。

ありがとうございました。